ワインの歴史

 ワインは極めて歴史の古い酒の一つとされる。
 アルメニアでは約6000年前のものとされる世界最古のワイン醸造所跡が発見されており、その頃には既に高度な醸造技術が確立されていた。
以後、醸造法が南方に伝わり中東、特にメソポタミアを中心とする地域で広く愛飲されるようになる。
ただし、メソポタミアは葡萄栽培に適してなかったので、紀元前4000年頃になってようやく醸造できるようになった。 古代エジプトでも紀元前4000年代末期にはワインが製造されていた。 その頃に栄えたエジプト王朝のピラミッドの中の壁画に葡萄栽培やワイン醸造の絵が描かれており、 紀元前1700年頃の『ハンムラビ法典』にワイン取引の記述があります。

 エーゲ海の島々を経由して紀元前1000年頃からギリシャで、その後ローマで広く飲まれました。 ローマ帝国の拡張と共にヨーロッパ全体に広がります。ワインの製造技術が格段の進歩をとげたのもその頃とされています。 中世ヨーロッパ時代に葡萄栽培とワイン醸造を主導したのは僧院であった。 イエス・キリストがワインを指して自分の血と称したことから、ワインはキリスト教の聖餐式(最後の晩餐に由来する儀式) において重要な道具となった。そのため、儀式以外でむやみに飲んで酩酊することは罪とされていた。 中世後期にはワインは日常の飲み物として広まるようになっており、良いワインの選び方やワインと健康についての考察もなされている。 ルネッサンス時代以降、娯楽としての飲酒が発展。17世紀後半、醸造や保存の技術、また瓶の製造技術が向上し、ワインの生産と流通が飛躍的に拡大した。

 日本では、江戸時代中期に葡萄栽培を、明治初期からワイン醸造を始めました。しかし、栽培や醸造の技術の未熟さや人々の嗜好に合わなかったため、 容易に受け入れられませんでした。やがて日本人の好みに合わせたワインの登場により、ワインのおいしさが知られることとなり、 今日のテーブルワイン時代の基礎となる葡萄園の開拓が行われるようになりました。

参考サイトはこちら

ワインの絵 ブドウプレス 最後の晩餐

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